空間と時間の数学的表現
空間は一様かつ平坦で単連結な3次元リーマン多様体であるという要請から、空間は3次元ユークリッド空間
空間と時間の単連結性
空間は要請から、時間は1次元ユークリッド空間
空間の等方性
空間は3次元ユークリッド空間
時間に関する因果律と同時性
ある時点においてある地点を占める質点やそこに定義された場をイベントと呼ぶ。ある基準として選んだ時点を現在、現在に対して正方向・負方向にある時点をそれぞれ未来・過去と呼ぶ。2つのイベントについて、これらが占める時点の片方を基準としてもう一方が未来・現在・過去のいずれであるかによって定まる順序を時間順序と呼び、これはどちらを基準に選ぶかによらずに定まる。一方が過去または未来であるとき、過去のイベントを原因、未来のイベントを結果、合わせて因果と呼ぶ。このときの時間順序のことを特に因果関係と呼ぶ。また、2つのイベントが同じ時点を占めるとき、そのことを同時であるという。
ある2つのイベントの時間順序は、時間の向きのみによって決まるため、それらのイベントが占める地点とは無関係であり、また座標系によらず保たれる。特に因果関係が座標系によらずに定まることを時間に関する因果律という。また同時であることが座標系によらずに定まることを同時性と呼ぶ。
時点間の順序と間隔は保たれることから、これは任意の座標系における時刻間の順序と間隔と1対1に対応するため、上の定義において時点を時刻としても同値な定義となる。そして、原因の時刻は結果の時刻に先立ち、同時である2つのイベントの時刻は等しい。
座標系
各地点の絶対的な位置は定まっていないが、計量によって2地点間の相対的な位置関係は定まっている。特にアフィン空間なので、相対的な位置関係はベクトルとして表現できる。よって、ある地点を基準に選ぶことで、空間全体を基準の地点を原点とするベクトル空間として、各地点をそれに属するベクトルとして表現できる。さらに基底を定めることでこのベクトルを具体的な数値として表現することができる。
このようにして選んだ基準の地点と基底の組を合わせて座標系と呼ぶ。原点を通り各基底を方向ベクトルに持つ有向直線を座標軸という。時間の座標系についても同様である。ある物理量がどの座標系におけるものであるかを強調するときには空間の座標系と時間の座標系を合わせて観測者とも呼ぶ。
座標系を導入することによってベクトルとして表現された各地点と各時点をそれぞれ位置・時刻と呼ぶ。これらは地点・時点と明示的に区別すべきものである。